ブログ

アメリカの大学スポーツ環境

授業・実習


こんにちは。東都リハビリテーション学院の河野です。

国家試験も終了しましたので、本日のブログは学内のことではなく、スポーツを題材にしたいと思います。

理学療法士を目指す動機に自身の怪我による体験により将来、スポーツのフィールドで活動を希望する学生も多くおります。

実際に、トップレベルから学生スポーツまで多領域で理学療法士は活動しています。そこで、オリンピックにおいて常にメダル獲得数の1位争いをしているアメリカの大学スポーツ事情について少しご紹介します。

アメリカのスポーツ強豪大学では、校内に7、8万人が収容できるアメリカンフットボールスタジアムをはじめ、観客席が設けられた野球場やアイスホッケー場、陸上競技場、トレーニング施設やコンディショニングルーム、大規模ミーティングルーム、パブなどが併設されているのが一般的です。

驚くべきことは、アメリカンフットボールや陸上競技場などが冬季や雨天時にも活動できるように屋外施設と屋内施設双方が設置されていることです(日本において屋内陸上競技場やサッカー場などが設置されている大学は聞いたことはありません)。

トレーニング施設やコンディショニングルームは校内に数か所設置されており、専任のコンディショニングコーチやリハビリテーションスタッフが雇用されています。日本の大学では1か所、設置されていれば良い方です(設置されていない大学も多くあります)。

施設や器具、機材、スタッフ数などは、日本のプロ野球やJリーグ以上の規模です。それが、アメリカの大学スポーツです。

日本のアスリートはこのような環境でトレーニングしているアスリートと戦っています。視察した際、強い絶望感に駆られたことを覚えています。

2016年には「日本再興戦略2016」が閣議決定され、スポーツを新たな有望成長市場に位置付けました。2015年当時のスポーツ市場は5.5兆円と推計され、10年後の2025年には15兆円規模に拡大する数値目標を掲げました。その中の柱の一つに大学スポーツの活性化が示されております。日本の大学スポーツにおいてもアメリカのようなトレーニング施設やコンディショニングルームが設置されれば、理学療法士の活動場所も増加することが予想されます。

付記:写真は出向中の2015年2月にミシガン州立大学を視察した際に撮影したものです。